2021年12月26日(日曜日)
12月前半は「無事之貴人」をかけましたが、後半はこの「歳暮雪」にしました。
茶事や茶会などお茶の席での軸は禅語ばかりでなく、このような和歌や消息など文字が書かれているものや、絵プラス文字、絵のみのものもあります。もちろん表装や紙などもみどころです。
まずは読んでみましょう。
「まつたてむ たけをもそへむ としのいま くれゆくかどの ゆきをはらいて」
作者は明治時代の方で伴正臣さん。
門松は最近は商業施設に置かれているくらいで普通の家の前には飾られなくなりましたね。
書いてある文字も、かな、変体かな、漢字とさまざまなのに加えて連綿(続け字)となかなか難しい。百人一首くらいなら知っている和歌もあるのでどうにか読めますが、全く知らない和歌や消息(手紙文)などはもうお手上げです。でも少しでも読めるようになるとお軸もぐっと身近なものになりますよ。
和紙にもいろいろなものがあり、これは料紙といって和紙にいろいろな模様を描いたり、金や銀を散らしたりまた継ぎ紙を施して華やかにしたものなどがあります。画像があまり明瞭ではないですが、これも相当華やかです。
2021年1月23日(土曜日)
新型コロナ感染症拡大での緊急事態宣言が出ているので、お稽古は中止にしています。それで
今日は初級の方向けのワンポイントレッスンを書くことにしました。
薄茶平点前での座る位置や道具の配置について書いてみます。
以前、まだ稽古を始めて間もない方に「先生のおっしゃることは半分もわからない」と言われショックを受けたことがありました。日本語を日本人に言っているつもりなのに、わからないとは???でもよく考えてみると、現代社会では使われていない言葉が茶道を学ぶ上ではたくさん出てきます。
畳の部屋がない家もあるので、「建水は風炉先屏風からナナメくらいに置いてね」「・・・」「敷合わせに左足をナナメに向けて」「・・・」などなど。最初のナナメは7つ目、つぎのナナメは斜め。
これからもまだまだたくさん知らない日本語がでてきますよ。楽しみにしてくださいね。
薄茶のお点前に必要な道具をもちだし、座る位置を書いてみました。
この写真は茶碗を炉縁と膝線の間の真ん中にもってきてから、ひしゃくを構え、釜の蓋を開け、茶巾を釜の蓋にのせ、湯を半勺くみ、ひしゃくを釜においたところです。